自由に生きる(36号 2008年5月)

私の出身高校では、「自由と創造」が伝統だとされていました。しかし、先生方が「自由には責任が伴う」と言われるのは「勝手気儘(きまま)するな」との意だとは分かるのですが、「自由」の意味が分かりません。「自由とは何か?」。随分と悩んだ記憶があります。

40歳も過ぎ、そんな記憶も薄れた頃、中小企業診断士の小市哲也先生から「自由」の意味を教えて頂きました。以下は、先生と私の会話です。

私 :世の中には従うべきルールが沢山ありますが、多くの制約があると随分不自由ですね。

先生:おや、林君はそう思うのか。じゃあ、どういう状態が自由なんだろう。例えば、僕たちは自然法則にも縛られているけど?

私 :自然法則は変えられないので仕方ないですね。その上で、どうするか考えないと。

先生:そうだね。変えられないルールや制約は受け入れること。その上で、どうする?

私 :その上で? ああ、そうか! ルールとか色々制約があっても、その上で僕は自分の意志で、どうするか決めることができます!

先生:そうだね。どんな制約条件があろうと、自ら行動を選ぶことができる。それって「自由」だよね。 (「なるほど!」と頷く(うなず)私)
逆に、自分にとって好ましくない現状を、自分の置かれている状況や他者のせいにして、「だから自分は~できない」と思い込んでいる状態ってどうだろう。それこそ不自由だよね。
現実を受け入れた上で、主体的に行動を選択すること。ここに自由の本質があるんだよ!

人間関係や事務所経営、何かがうまく行かないとき、私は、他者や状況さえ変わってくれれば良いのにと、考えがちです。「悪いあの人」(人の代わりに制度や政治が入るときもあります)。そして「私は被害者」。この発想では、現状に縛られたままで不自由です。

現在の政治や経済、そして世相。決してバラ色とは言えません。だからこそ、現状を嘆くのではなく、「私は何をするのか」と考え、行動することが必要です。そうして初めて、自分の意志で道を拓(ひら)くことができます。人生も経営も同じことです。それが「自由に生きる」ことなのだと学びました。

(所長 林 光行)

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