取り立てて言うほどの特殊技術や利権があるわけではないが成長を続けている、そんな会社があります。一方で、赤字を続け倒産に至る企業があります。一体何が違うのでしょうか。
それは「働き」にあると、私は思います。
多くの成長企業の従業員の方々は良く働きます。仕事量が多いのです。そのために創意工夫して能率を上げ、「動き」を「働き」に変えます。つまり能(よ)く働きます。またその様に働く結果、仕事に誇りを持ち、自分の会社や製品に愛着を持っています。これは即ち、好(よ)く働いているということです。そのうえ、その会社や製品が世の人のために役立っていることを考えると、これこそ「善く働く」というべきでしょう。
他方、裁判所などの仕事で倒産企業にお伺いすると、首を傾げることがあります。「会社倒産!スワ一大事!」という緊急時、私どもは「何とか再建を!」と徹夜も辞しません。しかし当の倒産企業の幹部がノンビリとしている場面に出会うのです。夜9時・10時や日曜日、「センセー、もう遅いですから」「その日は休みですから」……
この様な幹部は論外として、多くの倒産企業の従業員は長時間を真面目に働いています。しかし残念なことに、その内容には待ち時間が多かったり、あるいは懸命に「動」いてはいても、それが「働き」になっていないことが多いのです。
従業員の動きを働きに変えるには、社長を始めとする経営幹部が知恵を絞る必要があります。しかしながら懸命に汗してこそよい知恵も生まれようというものですから、「真面目に働いておれば、お天道様と米の飯は付いてまわる」と言うのは、本当のことではないでしょうか。
(所長 林 光行)
