震災で亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に心からのお見舞いを申し上げます。余震も、また地震の与えた深刻な影響も続いており、まだまだ過去のこととはできません。しかし、今このときに気付いたことをいくつか書き留めておきたいと思います。
- 五千有余命の亡くなられた方々、お一人お一人に人生があり、その方の死を悼む御家族、友人がおられます。「多くの方が亡くなったから」と「数」を問題にするのではなく、かけがえのない人間、お一人お一人の傷み、嘆き、悲しみとして受け止めたいと思います。
- もし被災規模を被害者数で云々するならば「五千」ではなく、少なくとも「五万有余命の死者」が出た地震が起きたと考えるべきです。地震発生が夕刻だったとしたら…。ゆうげの仕度で発生する火災。新幹線・高速道などの乗客や沿線の人々。阿鼻叫喚の地獄絵がいたるところで繰り広げられ、被害者の出身地は全国に散らばっていたでしょう。事態は考えているよりもはるかに深刻です。
- 更に、日本中のとこででも今回のような大地震が起きる可能性のあることを考えると、自分や家族が被害に遭わなかったのは、偶然の幸運だったと思えます。被災地のことが他人事だとはとても思えません。被災された方々には、できるだけのことをして差し上げたいと思うのです。
- 被災地の復興は民間企業の自助努力と行政を中心になされていくでしょう。しかし、その中で多くの人々が取り残されるだろうと思います。退職金で買ったマイホームを失った人。身寄りのない老人や幼児。そして障害者の方々などです。息の長いボランティア活動が必要だと思います。
- 非常時におけるリーダーの在り方については随分と考えさせられました。危機管理の問題もありますが、大切なことは、素早く決断し実行することだと思います。咄嗟のこと、多少の誤りはあるでしょうが、誤謬や批判をおそれて手をこまねいていては、無能の諦りを免れないでしょう。
- 私自身の反省。地震発生後は関与先の皆様の安否を確認したり、地震情報FAXを送ったり、ボランティアのお手伝いをするとともに自分も現地へ行くなど、目まぐるしい日々を送りましたが、出来ることの全てをしたかというと心許無い限りです。随分と頓馬なこともしたと思います。
皆様にも御迷惑をおかけした面も有ると存じますが、どうかお許し頂きますよう、紙上を借りてお願い申し上げる次第です。
(所長 林 光行)
