暑中お見舞い申し上げます(第5号1993年7月)

暑い日が続いておりますが、皆様如何お過ごしでしょうか。幼い頃の「夏」と言えば、日中のカッとする暑さに素裸になってもまだ足りず、自分自身の皮まで剥いでしまいたい思いがしたことを思い出します。また、その暑さとウラハラに、スイカを冷やす為に汲んだ井戸水の冷たさ、日陰に入った時のひんやりとしたさわやかさ、そして時折りチリンと鳴る風鈴の音。街中でも木の繁った所ではうるさい程のセミの声、あるいは夕映えに澄み渡る日暮し。そう言えば、日暮れによく道に床机を出して、“パチリパチリ”とヘボ将棋。それが終われば年長の子供達の怪談話し……。

今は随分と時代も変わりました。クーラーや電気冷蔵庫のお陰で暑さの厳しさはしのぎ易くなりました。でも他方で、忙しさにかまけ暑さを楽しむということも少なくなったように思います。

何が本当の豊かさなのか。そんなことも考えながら、今夜はハモチリでも食べて子供と将棋でも指すかーと思います。

皆様もどうか暑さに負けぬよう御自愛下さい。

(所長 林 光行)

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